タビ・アソビ

リアル神々の遊び。京都から2時間半、南知多で神話の世界を体感できる「つぶてヶ浦」の鳥居

「誰だお前」「わたしだ」「なんだ、お前か」「暇を持て余した」「神々の」「遊び」。10年程前にブレイクしたコントのセリフ。これがコントではなく、神話の世界にも存在する。その神話の舞台となった海岸が、南知多にある「つぶてヶ浦」だ。話を知った上でこの場所に来ると、さらに神秘的に見え、自分も神話の世界に触れられてような気がした。

海の中に立つ神秘的な鳥居

img_6372%e3%81%ae%e3%82%b3%e3%83%92%e3%82%9a%e3%83%bc

愛知県知多半島の南端から、伊勢湾に沿うように、少し北上したところに「つぶてヶ浦」という場所がある。すぐ近くにはビーチがあり、夏になると海水浴を楽しむ人たちで賑わうような場所なのだけれど、ここだけは人の気配がなかった。おそらく地元の人は見慣れているから行かない、ビーチで遊ぶ目的で来た人は見向きもしない、アクセスするには狭い道を通らないといけないので、車で行きづらい、国道からは見えづらい場所にあるので、ふらっと行けない、という理由から穴場の絶景となっているのだ。

見てもわかる通り、宮島の鳥居や、滋賀の白鬚神社の鳥居ように、大きなものではない。身長が180センチほどある人ならジャンプすると貫に手が届くと思う。だからといってしてはいけないのだけれど。

この鳥居は、伊勢湾に面しており、この先には伊勢神宮があるそう。なぜ伊勢神宮の方を向いているのかというと、そこにはこんな神話がある。

暇を持て余した神々の遊び

img_6367%e3%81%ae%e3%82%b3%e3%83%92%e3%82%9a%e3%83%bc

神々の時代。天照大神(あまてらすおおみかみ)・天手力男命(あまのたぢからをのみこと)・万幡豊秋津姫命(よろずはたとよあきつひめのみこと)・豊受大神(とようけのおおみかみ)といった神が伊勢の山で遊んでいました。しかし、山の景色にも飽きてきたし、何か他にすることはないだろうか、と考えます。
天照大神(女性)が言います。
「誰がさ、一番遠くまで石を投げられるか肩試しをしない」
万幡豊秋津姫命(女性)「うわ、それって始めから男が有利やん。肩強いの男に決まってるやん」
天照大神「いえいえ、最近の男は意気地がないのよ。だって、この中で私より強い者はいないでしょう。ふふふ」
※ここで断っておきますが、かなりデフォルメされています。また、天照大神はめちゃくちゃちからの強い神でした。神話の中で、乱暴者であり、八岐大蛇を退治したことでも知られる、須佐之男命よりも強いような描写があります。

天照大神「ささ、万幡豊秋津姫命やってみて」

万幡豊秋津姫命「わかりました。やってみます。えいっ」

力一杯、小石を投げますが、伊勢湾にドボン。「やっぱダメか。向こうまで届かへん」

天照大神「ほほほ、じゃあ、私がやってみましょうか。ふんふんっ、ぐおおおおおおおお、りゅあああああああ!」

砲丸投げのスタイルで、大きな岩を力一杯放り投げます。

すると、どうでしょう。投げた岩は綺麗な放物線を描き、伊勢湾を飛び越えて、知多半島にドシーン。いや、ドシーンどころではない。大地震が起こります。

天照大神「ま、こんなもんですかね」

天手力男命「やっぱり凄いな。じゃあ、今度は俺が。そりゃあ!」

大きな岩を軽々と持ち上げ、野球の投球モーションで投げます。投げた岩は、ドスンと知多の海岸に落ちます。天照大神には少し及びません。

豊受大神「おや、やはり強いですね天照大神は。次は私がやってみましょう。そおおおおりゃあああ!」

ドボン。またも海岸に落ちます。男の神々がいくら投げても天照大神には敵いません。肩比べを続けていくと、神々が投げた岩がつぶてのように海岸に広がり、そこから「つぶてヶ浦」と名付けられたといいます。

ここを訪れた際には、石投げをすると危ないので、芸人さんの神々の遊びコントを再現してみるのもいいかもしれませんね。

エリアデータ
つぶてヶ浦
神々のスケールの大きな暇の持て余し方を感じられる度 ★★★★
■住所:愛知県知多郡南知多町内海小桝96
■駐車場:なし

“Text:Taico,Photo:中川 直幸”



  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ピックアップ記事

  1. 京都観光に来た友人を連れて行きたい穴場の黄葉スポット「岩戸落葉神社」
  2. 暴君ボイラーメーカー。酔いどれ譚三杯目
  3. 自家焙煎の水出しコーヒー、食べられる紅茶、バーガーにヘアサロン!?京都水族館近く…
  4. 2017年4月に京都で行われるイベントや観光情報
  5. 世界でひとつの作り方:スーパービンテージジーンズに挑戦するニードルワーカー小中儀…

関連記事

  1. タビ・アソビ

    京都から車で3時間超-岐阜の断崖絶壁の絶景「川浦渓谷(かおれけいこく)」がスリル満点

    京都市内から車で3時間超。映画の舞台に酷似していることから一気に人気観…

  2. タビ・アソビ

    日本一大きな鳥居は平安神宮ではなく、神が舞い降りた地「大斎原」の大鳥居

    京都の街なかでひと際目立つ平安神宮の大鳥居。てっきりあの鳥居が日本一大…

  3. タビ・アソビ

    奈良十津川村、断崖絶壁から絶景をのぞむカフェ「瀞(どろ)ホテル」に圧倒される

    和歌山、三重、奈良の三県をまたいで流れる熊野川水系北山川の上流に位置す…

  4. タビ・アソビ

    【綺麗な写真が撮れる】京都から車で2時間半以内で行ける関西の夜景スポット5選

    年が明け、イルミネーションもひと段落。夜のイベントが少なくなった時のド…

  5. タビ・アソビ

    京都の夜景スポット「男山展望台」は人が全然いないので、たまに人に会うと非常に恐い

    国宝「石清水八幡宮」境内にある「男山展望台」は、密かな夜景観測スポ…

  6. タビ・アソビ

    満月の日に撮影したい街なか絶景-滋賀県大津市「大津湖岸なぎさ公園」

    琵琶湖花火大会の日は、人がひしめき合う滋賀県大津市の「なぎさ公…

ブログをメールで購読

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

2人の購読者に加わりましょう

  1. コト

    高台寺秋の夜間特別拝観がスタート-ライトアップのテーマは「輪廻」
  2. コト

    文学界の名作の謎に挑戦する「リドルストーリーに本当の終止符を」イベント開催
  3. キブン

    僕の上司-酔いどれ譚九杯目
  4. コト

    市内から車で2時間ほど-月末月初は商売人で賑わう岐阜の「おちょぼさん」を楽しもう…
  5. タビ・アソビ

    今行きたい信楽-京都市内から車で約40分の老若男女楽しめるスポット
PAGE TOP
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。