もうね、この時季(桜の季節)から京都はだだ混みですよ観光客の皆様が。お寺の多い東山界隈なんて特にそうですよ。清水寺へいく道なんて渋滞ですもの。こんな時こそ穴場ですよ、穴場。京都で有名なお寺や神社ばかり観光で回りますけど、穴場の観光スポットを教えますよ今回は。左京区一乗寺にある「狸谷山不動院」。ここ素晴らしいんですよ。京都を訪ねてきた友人、知人に紹介したい穴場スポット上位間違いなしです。
多彩なアトラクションがお出迎え「狸谷山不動院(たぬきだにふどういん/ふどうそん)」
もういいんじゃないかと思うんですよ。人混み中の観光地。人混みができるということは有名な場所ですから、みんな知ってるわけですよ。場所は京都ですから、海外の人ですら知っている。元も子もないことを言ってしまうと、写真で良いのではないかと。これは言いすぎましたが、悠久の時間を人混みの中で感じなくても…。でも分かりますよ。有名なところに行きたい気持ち。とりあえず今回は、清水の舞台と、伏見稲荷の連続する朱色の鳥居と、トイレの神様が一緒にあるお寺を教えちゃいます。
そんな場所あるかい!とお怒りになられる方もおられると思います。「証拠を見せろ、証拠を」と。もうね、知らないだけなんですよ、日本人ですら。
五条にある清水寺の舞台、伏見稲荷の連続する鳥居、そしてトイレの神様、この3つが一緒にある場所。
それは京都市左京区一乗寺にある「狸谷山不動院(たぬきだにふどういん)」です。
詩仙堂のすぐ近くにあるんですけどね、あまり観光客も寄り付かないんです。ですが、ここすごいんですよ。ちなみに、お寺や神社のことをテーマパークだと考えている私にとって、ここはひらパーです。
京都の名所の良いところを、キュッと小さくした感じのアトラクションが詰まってるんですね。そんなアトラクションの数々を紹介します。
伏見稲荷さんの連続する朱色の鳥居
このお寺は山の上に建っています。ひぃひぃ言いながらたどり着いたら最初に出迎えてくださるのが、伏見稲荷のような連続する朱色の鳥居です。

木が生い茂り、岩がせり出す薄暗い道を歩いて入口に向かいます。
朱色の鳥居はこちら。
これですね。
この感じが、30mほど続きます。
30m…もないかもしれない。もしかするとないかもしれない。ですが、子ども達はなぜかテンションが劇的に上がります。
初詣だと、はしゃぎすぎて怪我をする子どもが1日に3人ほどいますもの。
もうね、伏見稲荷のあの鳥居をキュッとした感じ、わかっていただけると嬉しいです。
スマホの待受け画面におすすめ七福神だよ全員集合
珍しいのかな。連続する鳥居を抜け、少し階段を上ると次に見えてくるのが七福神様。しかも、大黒様や弁天様だけがおられるのではなく、皆様集合しておられます。
こんなにめでたい場所はなかなかないですよ。ハイ、チーズで集合写真が撮れますもの。
初めて参拝される方は大体ここで、記念写真を撮られます。地元の人はだいたいここを素通りするという、もう慣れてしまっているんですね、幸せに。七福神様の集合写真なんて、持っているだけで幸せになれそうじゃないですか。それこそスマホの待受けにすれば、仕事は入ってくるは、好きな人との縁がうまく運びそうだわ、良いことがめちゃくちゃ起こりそうだと思うんですよ。
最近運がないな、と感じておられる方はぜひスマホの待受けに設定されることをおすすめします。
トイレの神様もいます
若い人にはわからないかもですが、7年前にスマッシュヒットをした「トイレの神様」という曲があるのですが、「狸谷山不動院」にはトイレの神様がおられます。
ここですね。七福神様の集合されている場所からもう少し上ると、広場のように開けるのですが、そこにおられます。
烏枢沙摩明王(うすさま)という”如来の化身ともされる”明王のひとりで、火の神、厠の神として崇められているそう。この世の一切の不浄を焼き尽くすとされることからそのように言われているとか。
日本で有名になったのは、曲が売れてからで、その時からステッカーのようなものが販売されているという。悪霊などの出入口が厠とされており、そこかを焼き清めることから信仰を得たのだそう。
ステッカーはここからさらに登ったところに売っています。
メインディッシュは市内を眺められるまるで清水のような舞台
やっとメインディッシュですよ。だいぶ長いこと階段を登ると見えてきます「清水の舞台」のような舞台。
パッと見た感じでは、ぽいですよね。
スケールはキュッと小さくなっていますが、混み合っている清水の舞台よりは、もしかしたら景色やスリルを堪能できるかもしれません。
舞台に立つには拝観料が必要です。
ほか、色々とご紹介
ここはですね、優勝した年の阪神タイガースの監督がお参りにきていたことでも有名で、こんな碑が建っています。
本当は咤怒鬼(たぬき)不動明王という鬼門を守護した明王様なのですが、民間で信仰されるうちに同じ発音のたぬきがマスコットとして定着したようです。
ちなみに、いたるところにたぬきがおりますので、探してみるのもよいかもです。
帰りは、今まで登った分の景色を存分に堪能できます。詩仙堂付近からの眺望。
最後に、一乗寺商店街まで降りますが、すこぶる変わったジュースを売っている自販機がありますので、登山で乾いた喉をこんなジュースで潤してみるのも良いかもしれません。
狸谷山不動院
住所:京都府京都市左京区一乗寺松原町 狸谷不動尊
拝観時間:9:00-16:00
舞台の入山料:500円
駐車場:あり
Text,Photo:中川 直幸