滋賀県東部、琵琶湖最大の内湖「西の湖」のヨシの花が見頃に。ススキや荻に比べ、毛やノギが少ないけれど、群生するヨシの花が逆光で夕日の光を受けると、金色や銀色に光りとても幻想的。凪いだ「西の湖」の鏡のような湖面に影を落とすヨシと、夕日のコントラストはとてもフォトジェニックで、この時ばかりは、ルアーを持った人よりもカメラを構える人の方が多いかも。
ラムサール条約に登録されている水鳥の生息地
毛やノギが少ない分、シルエットがキレイに出るため、赤く輝く山の稜線や湖とのコントラストが美しく、夕方にはカメラマンも多く足を運ぶ「西の湖」。フォトジェニックな瞬間は、この時期だけではなく、過ごしやすい広大な湿地に飛んでくる水鳥が、これからの季節多くなるそう。カイツブリやマガモ、コサギにオオバンなど、様々な水鳥が、雪で白く染まった「西の湖」に彩を与えてくれる。
そもそも、この周りには「西の湖」以外にも、琵琶湖の内湖がいくつか存在していたとか。昭和初頭から大規模な干拓が行われたけれど、当時の食料事情が改善されたことや、現在は行われていない淡水真珠の養殖が行われていたことから干拓を免れたそう。そして、現在琵琶湖の最大の内湖となったとか。ちなみに、「西の湖」由来は、安土城の西の湖という意味だそう。この秋から冬は滋賀県の穴場スポットで、夕日に映えるヨシの花と、湖を舞う水鳥の美しい風景を撮影してみるのも面白い。
西の湖
ヨシの花と水鳥が夕日に映える度 ★★★★★
住所:近江八幡市安土町下豊浦
“Text,Photo:中川 直幸”