登山といえば、登りきった時の達成感がなんともいえません。ですが、本格的な装備にお金がかかったり、目的地にたどり着くまでにも時間がかかったり、これまで山に登ったことがない人には、少しハードルが高いのでは。今回は市内で気軽に充実感が得られる登山スポット「大文字山」をご紹介。
麓から20分で絶景ポイントに到着
京都四大行事のひとつ「五山送り火」。その中で一番始めに火がつくのが京都市左京区、如意ヶ岳の大文字。麓には慈照寺(通称銀閣寺)があり、成人ならそこから火床がある西側の前峰までがおよそ20分で登れる。登山途中には地元と思われる年配となんどもすれ違う。顔見知りの方も多いようで、みなさん健康維持のため登山を日課としているそう。
山というには低く、山道も適度に舗装されており、普段着にスニーカーという軽装でも安全に登れるのが嬉しい。気軽に登れるにも関わらず、充実感を味わえるのは、目的地(西側の前峰)に着くまでの山道では、ほとんど眼下の景色が見えないから。つまり登りきるまで周りはずっと木ばかりで、目的地でやっと市内を見渡せるのだ。
野生動物との出会い&汗をかき体も心もリフレッシュ
20分で目的地到着という手軽さにも関わらず、道中ではシカに出会うこともある。運良く今回も2匹のシカに遭遇。10mくらいまで接近できるので、子どもと一緒に登ると喜ぶこと間違い無し。あまり近づき過ぎるとシカも危害を加えてくるかもしれないので要注意を。
しっかりと汗をかき、慣れていない人は足にもかなりの負担がかかるので運動効果も十分。登って、眺望を楽しみながら休憩して、麓に戻ってくるまで約1時間。手軽に得られる爽快感がたまらない。家族や恋人とピクニックにもぜひ。

ハードコースへの入り口。子どもは要注意。
ちなみに、途中でイージーコースとハードコースを選択できる。ハードコースは登っている人も少なく送り火の右払いのところから目的地に登ってこられる。

これは大文字の右払いのところ。ハードコースはここから登ってこられる。

送り火の「大」の字のちょうど真ん中の火元
お金をかけず充実感を得られる「大文字」登山で、ひと味違う週末を過ごしてみて。市内を見下ろす絶景もフォトジェニックでカメラ女子にもおすすめ。
■山名:大文字山(だいもんじやま)。如意ヶ岳(にょういがたけ)
■住所:京都市左京区浄土寺七廻り町
(記事・写真:中川 直幸)