秀吉の正室ねねが秀吉を弔うために建立した寺として有名な、京都市東山の高台寺で、秋の夜間特別拝観がスタート。輪廻をテーマにしたプロジェクションマッピングには、こちらが所蔵する「百鬼夜行絵巻」の赤鬼や妖怪、開山堂の天井画に描かれた竜などが次々に登場。「波心庭」の白砂や勅使門に、幻想的な死後の世界が表現された。
プロジェクションマッピング以外にも竹林や臥龍池が美しい
小さな段差の階段、随所に苔が見られる庭、そして竹林、随所に女性らしい優しさみが感じられる高台寺。 昼間も美しいけれど、夜のライトアップは景色が印象的に浮き上がり、まるで絵画の中にいるよう。
特に臥龍池は、湖面に反射した木々が、本物と区別がつかないくらいくっきりと映っていて、池の中にもうひとつの世界があるのではないか、と思うほど。
傘亭、霊屋を拝観し、最後に竹林の小怪を抜けると、雲居庵でお茶をいただくこともできる。ゆったりと庭を眺めながら、夜にお茶を飲むのもなかなか趣深い。
ちなみに、高台寺は一脚、三脚の使用に加え、レフ板の使用も禁止。以前、持ち込んだ人がいたのでしょう。拝観料金は600円。境内はかなり見ごたえがあり、一周するのにゆっくり歩いて30分ほど。ちょっとした運動にもいいかも。
高台寺 夜間特別拝観
住所:京都府京都市東山区高台寺下河原町526番地
拝観料:600円
※プロジェクションマッピングは日没後からスタート
“Text,Photo:中川 直幸”