日本人の誰もが「訪れるとなぜか懐かしく感じてしまうような場所」を原風景というそう。京都では美山の「かやぶきの里」がその一例。電車は通っていないけれど、いつ訪れても心が和むような、山紫水明の景色を楽しむために、毎年国内外から多くの人が足を運ぶとか。特に春の桜や秋の紅葉時にはカメラと三脚を持参し、半日かけて撮影を楽しむカメラマンもいるのだそう。だけれどこちらの魅力は、桜や紅葉といった自然がもたらすものだけではない。火災予防のために春と秋に行う一斉放水や、水田の田植えなど、自然の中での暮らしを楽しむ人たちが作り出す景色も美しい。立春まで行われている冬季限定の「雪灯廊(ゆきとうろう)」はその代表格。
「雪灯廊(ゆきとうろう)」は2月4日が最終日
紹介しておいて、もう終わるというのが寂しいところ。毎年、冷たい雪と温かみを感じるろうそくやLEDの灯りのコントラストが、カメラマンを唸らせる絶景を生み出してくれる。雪が降り積もっている時は、里全体が白くなり、家屋の明かりと燈篭の灯りが浮き上がるような景色が楽しめる。今年(2017年)のように、積雪が少なく、残雪が地面に残っているような場合だと、家屋の輪郭がはっきりと見え、そこで暮らす人の息遣いも写真におさめられるような気がしてくる。

かやぶきの里で雪灯籠の制作を楽しむ海外からやってきた家族
雪灯籠制作体験や、和楽器ライブなど里の暮らしを楽しめる企画も盛りだくさん
この時期は観光客が一日中溢れているらしく、通常の飲食店だけでなく、地元グルメの特別出店ブースや、和楽器でのライブ、春乃流による日本舞踊なども楽しめるそう。海外からの観光客に人気なのは「雪灯籠の制作体験」なのだとか。この日は19時くらいに訪れたのだけれど、数組のグループが雪灯籠作りをきゃっきゃと楽しんでいた。
写真で確かめて
このイベントの魅力を写真で紹介。もしかしたら雪は残っていないかもしれないけれど、お祭り気分が楽しめそう。カメラを持っていいって幻想的な写真撮影を楽しんできて。
かやぶきの里 雪灯廊(ゆきとうろう)
住所:京都府南丹市美山町北揚石21−1
開催期間:2017年1月28日-2月4日 20時まで
駐車場:あり
トイレ:あり
HP:http://www.yukitouro.jp/