2017年3月3日から12日まで行われる東山の「花灯路」。2015年から始まった穏やかなあかりで道を照らすイベントなのだけれど、もう伝統行事のような落ち着いた雰囲気が漂っている。観光客と思われる人は相変わらず多いけれど、ふらっと足を運ぶ地元の若者が少ないように感じた。始まった当初は物珍しさが手伝い、大学生のカップルも多かった気がする。
10年以上も続けるのはすごい
毎年ちょっとずつ変化を加えて10年以上も続けているイベントはなかなか無いはず。このイベントが始まった当時は、まだ大学生で、友人や恋人と足を運んだけれど、現在はちょっと感じ方が異なっている。当時は東山の道を柔らかなあかりで照らすイベントが目新しく、1度の開催期間に一緒にいく人を変え、なんども足を運んだのだけれど、10年以上経った現在は「お、今年も始まったな」という感覚で楽しんでいる。これは伝統行事が行われるときの感覚と変わらない。
「teamLab(チームラボ)」が下鴨神社でライトアップイベントをしたり、結婚式ではプロジェクションマッピングが行われたり、光を使った非日常の演出が当たり前になり、刺激がなくなったからかもしれない。
期間で区切ると、100年以上続く催しが伝統行事なのかもしれないけれど、気持ちとしては「お、今年もこの時季か」と感じるものが伝統行事になるのではないだろうか。そんなことを思いながら歩いていると、お坊さんが路上で尺八ライブをしていて、そこにはちょっとした人だかりができていた。そういえば毎年見ているような気がするけれど、ここはいつも人がいるような気がする。
若い人も、ご年配も外国の旅行者も、多くの人が足を止めるお坊さんの音楽ライブがあっても面白いかもしれない。